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2007.07.22 Sun
『ミミズクと夜の王』
ミミズクと夜の王
ミミズクと夜の王
posted with amazlet on 07.08.09
紅玉 いづき
メディアワークス (2007/02)

正直に告白しますと、私は2回ほどこの本を読むのを挫折しかけました。

1回目は作品の冒頭。
ミミズクの言葉遣い(文体)が、すごく耳慣れなくて苦手な感じで戸惑いました。
「あたしのこと、食べてくれませんかぁ」とただただ繰り返すミミズクの本意も分からなくて、
こんな日本語が続くのならもう読めない・・・と思った。
しかし、自分のことを「ミミズク」と名乗っているのが人間の少女だと途中で分かります。
そして彼女は、自分が人間であることさえも認めたくないほどの
ひどい仕打ちを過去に受けていた―。
それらが明らかになるにつれ胸が痛み、悲しくなり、もう残酷すぎて読めない・・・と思った。
でも、そこを乗り越えると一気でした。
最後まで読んで本当に良かったです。

これは、人間としての命を捨てたくて森に逃げ込んだ少女(ミミズク)と、
その森を司る“夜の王”が出会う物語です。
今まで自分が生きてきた世界にはなかった静寂と
何も言わずにそばにいさせてくれる“夜の王”の包容力、そして優しさに触れたミミズクが
愛されることを知り、愛するものの無事を願い、自分にとっていちばん大切なものを選び取る。
ただそれだけの物語です。

ミミズクが抱えていた壮絶な過去と心の傷や
彼女が後に巡り合った人たちから受けた数々の愛情を思うと、それだけで
自分でも気付かぬうちに涙が勝手に溢れてきて、止められませんでした。

文章としては拙さを感じさせる部分も多いですが
それ以上に「物語」として強いです。真っ直ぐ胸に響きます。
理屈じゃなく、小さい子供から大人まで是非読んでみてほしいです。

(2007年7月22日読了/☆4)
 

テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌
◆「カ」行の作者→その他    Comment(4)   TrackBack(0)   Top↑

Comment
Posted by まる
こんばんは。「本を読む人々。」から来ました!!
私もこの本はとてもストレートに心にグッときました。
ミミズクの、友達の王子の純粋さと強さに。
最後は泣けました。
でも泣いたあとは爽やかな気分になれた本でもありました(^^)
2007.08.28 Tue 01:54 URL [ Edit ]
Posted by ぴのこよりお返事
★まるさん
いらっしゃいませ!お返事が遅くなって申し訳ありません。
この作品、良かったですよね!
私のレビューには書かなかったんですが、ミミズクと王子との友情も
グっとくるエピソードでした。
理屈じゃなく気が付くと涙が・・・という本を読んだのは久しぶりだった気がします。
2007.09.03 Mon 13:30 URL [ Edit ]
うんうん(´ー`) Posted by まーすけ
・・と読み終わったあとにうなづいてしまいました。
あれだけの凄惨な過去を持つミミズクが、それでも人を愛することをやめずに、そして最後は愛されることを知る。。すばらしいメッセージだと思います。
非の打ちどころなくカッコいい夜の王とか、深い愛で結ばれている聖騎士ご夫婦とか、友情に厚い王子とか、意外と優しいクロちゃんとか、キャラクターもそれぞれ魅力的でイッキに読んでしまいました!!
2007.12.05 Wed 18:05 URL [ Edit ]
Posted by ぴのこよりお返事
★まーたん
毎度ながら、お返事が遅くてごめんなさい!!
おっしゃる通り、シンプルだけど強いこのメッセージ性が
この作品の素晴らしさだなぁと想います。
そうそう!私の感想に書き漏らしてるけど、聖騎士夫婦も王子も
クロちゃんも良かったのよねー。
ミミズクが彼らに出会えて良かった!!
2007.12.26 Wed 16:42 URL [ Edit ]

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