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「 2007年08月 」 の記事一覧
2007.08.20 Mon
『図書館内乱』
「うわズルイ!何この展開!!」 主人公の笠原郁風に読後の感想を書いてみました(笑) 前作『図書館戦争』(感想はコチラ)に続く“図書館シリーズ”第2弾である今作、 一言で表現するなら“ベタ甘”です。 前作もいい加減甘かったですけども、今回はさらに・・・! 出版物を検閲し厳しく取り締まる“メディア良化委員会”vs市民の読む権利を守る“図書館隊” という構図はそのままですが、今回は抗争(ドンパチ)場面はほとんどなく 「内乱」というだけあって、図書館隊内部(隊員それぞれ)の家族関係や恋愛模様に スポットを当てたストーリーになっていました。 戦闘員であることを両親に隠したままの郁が、職場を訪ねてきた両親を相手に奮闘したり、 あらぬ容疑で良化委員会に軟禁された小牧教官が、耳の不自由な幼馴染との恋を貫いたり、 美人で頭脳明晰・コワイものなしに見える柴崎が、対人コンプレックスに思い悩んだり、 図書館界のサラブレットである手塚とこれまた優秀な兄との確執が表沙汰になったり・・・。 これらの事件すべてに、図書館隊員同士の結束があり、友情や信頼関係が絡まり合うわけです。 そして最後は、手塚兄の策略が徐々に明らかになり、郁が査問委員会に呼ばれ さらには遂に「王子様」の正体を郁が知ってしまう!!(・・・ていうか、気付くの遅すぎだよアンタ) といった怒涛の展開です。 ここで「To be Continued」なんて言われたら、冒頭の一言に尽きますよ、まったく。 途中までは正直、胸焼け寸前。何度か読むのを止めようかなと思ったんです。 郁と堂上教官なんてもう、お互いに意識しまくりの感情だだ漏れ状態で ツッコまずにはいられないベタ甘会話炸裂。 小牧教官と幼馴染の毬江ちゃんの恋の展開もかなりストレートだし、 もともと恋愛小説が苦手なもんで、もう当分このシリーズは遠慮しようかなぁ・・・と思ったくらい。 でも最後の2章(柴崎と手塚兄弟)のあたりはわりと良かった。 そりゃあ、美人に対する同性からの嫉妬だとか、 出来のいい兄に対するコンプレックスとかいうモチーフは 使い古された「ベタ」の王道なんですけど、ちゃんと人間の内面が描かれていたなぁと思います。 私自身が柴崎&手塚が好きだからかなー。 あとは(ちょっと影が薄くなっちゃいましたけど)、週刊誌における未成年者の実名報道だとか 個人による特定の本への辛辣レビューが引き起こす諸問題とかも取り上げられていて ちゃんと考えさせられる部分も残していたと思います。 そして最後に一言。 「ベタ」って強い。続きを読みたくさせる力をすごく持ってます。 うーん、ベタ恐るべし!!(褒めてます) というわけで、第3弾の『図書館危機』も既に図書館に予約済です。 ああ、作者の術中にまんまと嵌っているような気がする・・・。(苦笑) (2007年8月20日読了/☆3.5)
テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌 『鴨川ホルモー』
「ホルモー」って何? この本のタイトルを見たおそらく誰もがそう思うに違いない。 だから、「ホルモー」が何なのかはここでは明かしません。 だって主人公だって最初は何が何やら分からないで進んでいくんですもの。 一緒になって読み進めていくしかないのです。 (まあ読んでみても結局は謎だらけなんですけどね・・・笑) で、一体どんなストーリーなのかと言うと 京大1回生の主人公・安倍が、得体の知れないサークルに勧誘され 新歓コンパでひとりの女の子にひと目惚れし、それが理由であれよあれよと一員になり 「ホルモー」の何たるかを知り、戦い、成長していくわけです。 親友と出会い、仲間ができて、主人公は自分の弱さや本当にいちばん大切なことに気づく・・・。 とまあ、大枠は青春モノの王道のようなストーリーなんです。 が、この本はそれだけじゃない。 なんと言いますか・・・もうね、ものすごく「くだらない」のです。 誤解のないように書きますが、これは最大級の賛辞の言葉です!! 「何だソレ?」っていう、何の得にもならないようなバカバカしいことに本気になったり、 「ソンナコトで?」っていう、ちっぽけな理由で切羽詰まって悩んじゃう・・・ その姿こそが“若さ”ってやつじゃないですか! この本にはそういう若さがギュギュっと盛り込まれていて、実にくだらなくて、だから面白いんです。 特に「吉田代替わりの儀」とかもう最高でした!! 私、ちょうどバスの中で読んでて、笑いを堪えるのに必死でしたもの。 京大のダメ男ストーリーというと、どうしても森見さんの作品が頭を掠めてしまうのですが 最終的な後味はぜんぜん違って、こっちの方がストレート。 ひと目惚れってしたことも(もちろんされたことも)ない私だけど、 若いっていいなぁ〜!恋っていいじゃん!って素直に思いましたよ。 先輩のスガ氏やライバルの芦屋くんなどサブキャラの性格やエピソードをもう少し濃くしてくれると より主人公や仲間たちに感情移入できたのになぁという部分が少し残念でしたが、 意外や意外、とても爽やかなラストでございました。 普段は、1冊の本を読み終えてから感想を書くまでに なかなか重い腰の上がらない私ですが この本は何故か読み終えてすぐに「書かなきゃ!」と思い、スルスルっと書けました。 ホルモーの正体を知りたい方、 そして、バカバカしいけど微笑ましい青春の1ページを思い出したい方は是非ご一読を。 (2007年8月7日読了/☆4)
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