私の本棚。読了本の感想等をぼちぼち綴ってマス♪
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「 ◆「ア」行の作者→恩田陸 」 の記事一覧
2008.01.21 Mon
『ユージニア』
ユージニアユージニア
(2005/02/03)
恩田 陸

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*感想は後ほどUP

(2008年1月21日読了/☆4.5)

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2007.09.23 Sun
『中庭の出来事』
中庭の出来事中庭の出来事
(2006/11/29)
恩田 陸

商品詳細を見る

あらすじ:
瀟洒なホテルの中庭。
こぢんまりとしたパーティの席上で、気鋭の脚本家が不可解な死を遂げた。
周りにいたのは、次の芝居のヒロイン候補たち。自殺?それとも他殺?
芝居とミステリが融合した、謎が謎を呼ぶ物語のロンド。(「MARC」データベースより)


いやーこんなにもあらすじの書きにくい本、なかなかお目にかかれないのでは?
どこからどこまでが現実のストーリーで、どこからどこまでが劇中劇なのか
途中から完全に分からなくなってしまいました。
そして、気になった場面を探して引き返すのがまた至難の業。
メモを取りながら読めば良かったと途中で思いましたが、何だかそれも不粋な気がするし
「あ!この場面、前にどこかで見たんじゃなかったっけ・・・」というデジャビュ状態が
読んでいる間ずーっと続いていく感じです。

そもそもパーティーは実際のものじゃなくてオーディションの一環?
ヒロイン候補である3人の女優の語りは、供述じゃなくて芝居の台詞?


大きい箱を開けたらまたその中に中ぐらいの箱が入ってて、
その箱を開けたらまた小さな箱があって
しかも小さいと思った箱が角度によっては大きな箱と同じ大きさに見えた・・・みたいな。
なんというか、こんなワケわかんない感想しか書きようのない(笑)実験的な小説でございました。

もしも時系列にピシっと並べていったら、ズレや矛盾があるのかもしれないけど
それを穿り返すことこそ野暮というもの。
話が錯綜しても、その流れに身を委ねて、読み進めていくしかないと思います。
根っこから理解してやろうというのは無理かもしれない。そう思っていた方がいいです、たぶん。
私も最初はページを繰るのにめちゃくちゃ時間がかかりましたが、
読み終えたときは、読み終えた自分に満足しましたもの(笑)

わかんない、わかんないと読者を惑わせるのが恩田さんの企みだとしたら
今回はまんまとしてヤラれた感があります。
でもこの作品、私は嫌いじゃないです。
きっちり謎が解けて終わるような小説じゃないですけど、
この独特の余韻って他の作家さんには出せない気がしています。

(2007年9月23日読了/☆4)
  

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2007.01.12 Fri
『チョコレートコスモス』
舞台を観るのが好きだ → YES
漫画「ガラスの仮面」が好きだ → YES
両方「YES」なら是非この作品を読むべし!ハマること間違いなしです☆

チョコレートコスモス
恩田 陸
毎日新聞社

あらすじ:
幼い時から舞台に立ち、多大な人気と評価を手にしている若きベテラン・東響子は、
奇妙な焦りと予感に揺れていた。
伝説の映画プロデューサー・芹澤泰次郎が手がける芝居のオーディションが
近々大々的に行われるらしいという噂を耳にしたからだった。
同じ頃、旗揚げもしていない無名の学生劇団に、ひとりの少女が入団した。
舞台経験などひとつもない彼女だったが、その天才的な演技は
次第に周囲を圧倒してゆく。少女の名は佐々木飛鳥。
演じる者だけが見ることのできるおそるべき世界が、いま目前にあらわれる!


漫画『ガラスの仮面』へのオマージュとも言える作品。
著者ご自身もそう公言しておられるとか。

本能のままに模倣することで演技を開拓し
見る者をアっと言わせる天才ぶりを見せつける飛鳥、
環境にも美貌にも才能にも恵まれながら、それに甘んじることなく
常に自分を客観的に分析し、努力と経験を重ねる響子。
その構図はまさしく『ガラスの仮面』におけるマヤと亜弓。

ただし、漫画では彼女たちの表情や仕草を“画”という手段で
描ききることができますが
小説においては活字で伝えるしかありません。

しかしそこはさすがに恩田陸。
舞台を見守る人々(脚本家や大学の先輩)がその演技に揺れ動かされる様を通じて
「やっぱりこの2人って凄いのね!?」
と読者に思わせることに成功しています。
作中の言葉を借りるならば
―舞台の上で起きている世界を信じ、舞台の上で役者が演じていることを信じる演技―
を知らぬ間にさせられている観客になったような、そんな臨場感なのです。

ただひとつ、残念だったことを挙げるとするならば
佐々木飛鳥の人間性(主観)には一切踏み込まれておらず
感情移入するのが難しかったということ。
それは「自分がない」と称される飛鳥ゆえの意図的なものだとしても
東響子の苦悩や嫉妬や情熱が細やかに描かれていた分、余計にそう感じたのかもしれません。

そしてストーリーの後半は、女優たちが火花を散らすオーディションに占められます。
どちらが勝っているかということよりも
―舞台上の奥の暗がり、その先に広がっている世界―
選ばれた者だけが体感できるその世界に、天才がいかに辿り着くか・・・
そこをクライマックスとしています。

つまり“チョコレートコスモス”は、『ガラスの仮面』における“紅天女”。
オーディションはもうたっぷり観たのです!
無理難題をやり遂げる2人の素晴らしさはもう存分に知っているのです!!
で、その後はーっっっ?

恩田さん、そして美内すずえさん(「ガラスの仮面」作者)に
強く続編を願いたい!!
読み終えた後はそんな気分になりました。
(「ガラスの仮面」はまだ完結してないんですけどね。一体次巻はいつになるんだ!?)

(2007年1月11日読了/☆4)
 

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2007.01.11 Thu
『三月は深き紅の淵を』
何がイイってこのタイトルです。
「三月は深き紅の淵を」
神秘的で、美しい。すごく心惹かれてしまう。まるでこの作品の登場人物たちのように。

三月は深き紅の淵を
三月は深き紅の淵を
posted with amazlet on 07.01.12
恩田 陸
講談社

『三月は深き紅の淵を』
この作品の中に登場する、幻の本のタイトルでもあります。
作者は不明・自費出版で部数はごく僅か、回収された形跡あり、
所有者はたった1人に1晩しか貸してはならない―。
そんな幻の本。
その本を巡る、4章のストーリーで構成されています。

それぞれの章ではこの『三月は深き紅の淵を』を
結局は架空のもの、としていたり
実際に書いた人物、を匂わせたり
将来生み出す可能性、を感じていたり
今まさに執筆していたり、と様々な異なる見方で扱います。

おそらくこの本についてはこれ以上多くを語らない方がいいように思います。

ひとつ言及するならば、それは第4章。
他の3編と少し役割(置かれ方)が違っています。
この章は言わば著者の頭の中。感覚。そして読書の歴史。
私が読んでいる「三月は深き紅の淵を」という本を書いている恩田陸という人の現実と
彼女が生み出す虚構の世界が入れ替わりながら波のように押し寄せるのです。
戸惑いながらもそのループに身を任せてしまうような、不思議な感覚でした。
(ただ、個人的には他の3章ほどのめり込むことはできませんでしたが…)

同時にこの作品は、他の恩田陸作品の予告編
とも言うべき位置づけになっているらしい。
この本に断片的に登場する幾つかの虚構の部分が
ひとつの作品となって続いていく、いわゆる「三月シリーズ」。

私はこれからそれらを順に読んでいこうと思っています。
そして、おそらく近いうちにまたこの本を手に取ることになるでしょう。
そんな予感に包まれながら、本を閉じました。

(2007年1月7日読了/☆4)
 

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