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「 ◆「マ」行の作者→三浦しをん 」 の記事一覧
| HOME | 『悶絶スパイラル』
お正月明けになんかスカっと笑いたくて購入したエッセイです。 何店か探したのですが、なかなか置いてなくて 最後に行った大型店で店員さんに意を決して聞くのがちょっと恥ずかしかったこのタイトル(笑) しかし表紙のイラストはすんごく可愛いですよねー。 窓辺で本を読み耽るラプンツェルの部屋が散らかってる、っていうのがグッジョブ! (漫画家の雁須磨子さんのイラストだそうです) 相変わらず、日々の何気ない暮らしの中での観察と考察(というか妄想)ぶりは健在で 随所にクスクス笑えるネタが満載であります。 じゅうぶん面白かったんですけど、前回読んだ『三四郎はそれから門を出た』に比べて 「はぁー笑ったわー」っていう満足度合いでいくと、本書はちょっぴり劣ったかな・・・私的には。 (『三四郎〜』の方はブックレビューも兼ねてたので一概に比較できないんですけどね・・・) 好きなのはやっぱりご家族の話! 弟さんとの掛け合いも相変わらず最高なんですけど、 ナイター観戦に行き、球場のスタンドで歯を磨くおかあさん・・・ トイレに行っても手を洗わないことを声高に語るおとうさん・・・ 何気にご両親もスゴイじゃないか(笑) “新作落語「カツラ山」”の話とか “難問もんもん”での結婚披露宴におけるスピーチに対する考察とかは さすがプロの作家さんだなーと素直に感心させられました。 あと、キ○キキッズの歌詞がどんだけ凄いのかかなり気になった(笑) 映画『メゾン・ド・ヒミコ』(オ○ジョーのシャツがイン)もチェックしなきゃ! しをんさんのエッセイは多方面にアンテナが張ってあって(漫画は突出してますが) 作家さんなのにその視線がお高いところからじゃないのがすごく好きです。 遡って過去のエッセイもこつこつ読んでいこうと思っています。 (2008年1月13日読了/☆3.5)
テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌 『三四郎はそれから門を出た』
直木賞作家にして超がつくほどの乱読家である著者のブックレビューとエッセイ集。 ブックレビューは古典文学からコミックに至るまでおそろしく幅が広く、詳しい。 思わず「読んでみたい〜」とタイトルをメモってしまうような素晴らしい紹介でした。さすがプロ! そして本にまつわる(まつわらないものもあったけど)エッセイ集もすごく気に入りました。 電車で隣になった人が読んでる本が知りたくて、 あるページのキーワードを覚えておき、書店でひたすら探すくだりとか(!) 古本屋さんでバイトをしていた頃の「しおり」に関する考察とか。もう爆笑! とにかくこの本には、しをんさんの本に対する愛情(執着?)に溢れまくっている。 あと、弟さんとのやり取りも笑ったなぁ。 同じ女子としていかがなものかと思う箇所も多いけど(笑) 同じ本好きな女子だからこそ、共感する部分も沢山ありました。手元に置きたい1冊。 (2007年3月31日読了/☆4)
テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌 『風が強く吹いている』
“箱根の山は蜃気楼ではない。
襷をつないで上っていける、俺たちなら” 「超ストレートな大型青春小説」と帯にはありましたが それはもう見事なまでの剛速球で、私の心にど真ん中ストライク!! 走ることは大の苦手な(しかも長距離なんて滅相もない)私ですが、 ほんとに面白くてのめり込んだ、素晴らしい作品でした。 寛政大学4年・清瀬灰二(以下、ハイジ)と新入生の蔵原走(カケル)。 2人の出会いは唐突だった。 運命としか言いようのないその偶然の一瞬で ハイジは走にほとばしる才能を、 そして自分が探し求めていた究極の何かに辿り着く予感を感じ取る。 すべてはそこから始まった。 ハイジは走を巻き込み、同じアパート(竹青荘)に住む他の8名と共に 大学駅伝の「頂点」、あの箱根駅伝を目指すという無茶な(でも真剣な)宣言をする―。 ハイジも走も理由あって陸上の一線から退いているものの、 元はかなりの実力をもったランナー。 2人とも走ることを心から愛しているのに、走る場に飢えていたのです。 しかし、他のメンバーはほとんどが陸上未経験者。 そんな彼らが、理知的でちょっと強引でそれでいて面倒見もよくて、 誰よりも走ることに誠実なハイジに心を動かされ(ていうかうまく操られ)ていきます。 もうね、あり得ないほどポンポンと物事が進んでくけど全然気にならない。 そんなの、面白いからどうだっていいんです! その様子が本当に可笑しくて、何度となく噴き出してしまいました。 衝突したり、励まし合ったり、刺激を受けたり。そんな風にして10人だけの挑戦は続くのです。 メンバー全員のキャラクターの描き分けも絶妙でした! 既読の方にしか分からなくて申し訳ないですが ハイジがカッコいいのはもちろん、私は個人的にニコチャン先輩が好き。 (留年して大学5年目。でも3年生。学費はすべて自分で稼ぐ苦労人) 決して出しゃばらないけど、ハイジのいちばんの理解者という感じと的確なツッコミがたまらん。 あと神童(地元ではそう呼ばれるほどの秀才だった)の穏やかさ。 ムサ(外国人留学生。ただし陸上のではなく純粋な勉学のための)との ほのぼのとしたやり取りも可愛いかった。 それと、キング(←クイズ王だから)が抱えていた自分の個性に対する不安もすごく共感できたし 天真爛漫でちょっと的外れな双子(ジョータ&ジョージ)も、クールで知的なユキも、 走ることが苦手なのに最後まで頑張ったマンガおたくの王子(ルックスが甘いから)も もちろん主人公の走も不器用だけどイイ奴。全員ほんとにイイ奴なのだ。 そして、とうとう手にした箱根本選へのキップ。 それぞれが今までの自分を思い出しながら、これからの自分を思い描きながら 仲間たちへの揺るぎない信頼を胸に走り、ひたすら懸命に襷をつなぐ様子は もう読んでいるこっちまでがまさに手に汗握ります。 どうか、どうかこの人たちをこのまま真っ直ぐに走らせてあげてください、と。 ただ早く走れるスピードがあればいい 「走ること」はいつだって「自分ひとりですること」なんだから・・・ ずっとそう思い込んでいた走に対してハイジは 「速さを求めるだけじゃ駄目なんだ。強くなれ」とい言います。 そして最後に走は気付くのです。
読み終えるのがこんなにも寂しい本に出会ったのは 本当に久しぶりだったような気がします。 実はこれを読み始めてすぐに少しばかり落ち込むような出来事があったんですが この本の世界に居る間だけはとても元気でいられました。元気を分けてもらいました。 本選の様子では各区間の距離やコース上のポイント、目安タイムも詳細に載っているので 実際の箱根駅伝を見ながら読むのもまた一興かもしれません。 っていうか、新年明ける前に読んでおけばよかった・・・。 そしたら今年の箱根駅伝、かぶりつきで見てたと思う。 よし。今年の暮れには再読しよう! いや来年どころか今からすぐにでももう1度読みたいくらい気に入ってしまいました。 駅伝が、そしてスポーツが好きな全ての人に是非読んでみてほしいです!! (2007年1月29日読了/☆5)
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